「クジラの子らは砂上に歌う」を読みました。
宮城旅行から無事帰還しました。丁度帰りの朝、緊急地震速報が鳴り響いてビックリしましたが大ごとにならなくてなにより。
そして本日は題名の通り、先日の記事で触れた「クジラの子らは砂上に歌う」の感想を綴っていきたいと思います。
あらすじはWikipediaを大抵見れば分かると思うんですが、この作品に関しては「独自の用語」や「独特の世界観」が目立ち過ぎて、恐らくWikipediaで見た程度では魅力をイマイチ理解し難いと思います。
まあ簡単に言ってしまえば「砂の海に浮かぶ孤立した島の中で平和に暮らす主人公だったが、ある日敵襲に見舞われて血生臭い経験をする」というお話ですね。
彼らが暮らす島(通称:泥クジラ)は孤立していて、彼らは島の外の世界を知りません。島には「超能力者(通称:印)」と「普通の人間(通称:無印)」が共存しています。人口のほとんどが超能力者で、普通の人間の方が少ないです。
そんな不思議な世界観の中始まるお話なのですが、これ、結構残酷です。
島の外を知らず平和に過ごしていたみんなが、ある日謎の敵襲に見舞われてどんどん死んでいきます。平和な島が突如、不気味な連中に殺されていく…しかも容赦無く。
結構堪える描写も多いです。本当に血も涙もなく殺されていくので、駄目な人は読まない漫画かもしれません。
しかし私はむしろ好きな部類なので普通に読めましたし、面白かったと言えます。世界観が独特過ぎるので正直理解するまで時間がかかりますし、取っつきにくい作品ではあると思います。でも一度読んで損はないなあ、と。
この漫画は結構前から知っていて、ずっと気になってはいたんです。でも買うまでには至らず……漫画喫茶で手に取った理由も「この漫画は買ってまで読むこともないだろうから今ここで読もう」というわけでした(笑)
でもいざ読んでみれば引き込まれる世界観、物語、それぞれ特徴のあるキャラ設定…なかなか魅力的です。漫画、買おうかなと思ったくらいには良い読後感がありました。
あと個人的に思った感想は「え!?これまだ未完なんだ!?」ですね!(笑)
「進撃の巨人」も然り、こういう謎に包まれる要素が多い漫画は一気にガーッと読んだ方が面白いので、未完だった事にはちょっと動揺しました。だって続きが気になるじゃないですか!
それと作中にリョダリという少年が出てくるんですが。この子、人を殺す事に快楽というか楽しさを見出しているんですね。むしろそれしか楽しみがない、楽しみ方が分からないと言った方が近い表現でしょうか。彼を見ていて「リョダリ可愛いやないかい!!!!!!!!!」と思いました。
なんというか、リョダリくんは一番純粋で一番かわいそう。この狂った世界に放り込まれていなければ、きっと幸せに暮らせただろうに。そんな事を感じさせてくれるキャラです。
個人的な感想パート2としては「え!?リョダリ演じるのが碕理人って合ってなくね!?」ですね。
そうです。実は「くじ砂」は舞台化をキッカケに知りました。碕理人くんという俳優さんがリョダリを演じているのですが、うーん、想像出来ない……今更ながら、舞台を観劇しに行かなかった事が悔やまれます。DVDは出たようだけど今からでも買えるのかな?調べてみよう。
これを書きながら「そういえば小学生の時読書感想文って苦手だったな」って思い出しました。お粗末様でした。
とにかく「良い作品」とオススメはできますね。ただ、好き嫌いはあるかもしれません。万人受けはしないかも。ただ、私は好き。そんな感じの作品でした。